ブログ
2016年10月03日
9/29 大島フィールドワーク
香川、岡山の医療系学生と大島フィールドワークに行ってきました。
大島は島全体がハンセン病の国立療養所「大島青松園」です。
日本では平成8年にらい予防法が廃止されるまで法律的にハンセン病の元患者を
隔離する政策がとられてきました。
ハンセン病はノルウェーの医師ハンセン氏によって1873年、今から約140年前に
「らい菌」による感染症であることが分かった事にちなんで命名された病気です。
風邪よりもはるかに感染力が弱く、今は治る病気ですが治療が遅れると末梢神経が
麻痺し手や足や顔に重い後遺症を残すため、その外見によって、歴史的にも世界的
にも差別されてきた病気です。
現在、入所者の方はハンセン病の治療を終え、後遺症と高齢に伴うケアを主な目的
として島に暮らしています。治療を終えているので、患者ではなく「入所者」と呼ばれて
いて、入所者の方からハンセン病が感染する事はありません。
大島見学のあと、ハンセン病についての学習会を行ないました。
学生からは、 「入所者の方の声を教えてもらい、私には到底想像もつかないほど
辛い経験をしたんだろうなと思いました」。「予防法が形式的に廃止されてもいったん
人の心に植え付けられた偏見はすぐになおるものではないので、このようなことを二度と
起こさないように努めなければいけないなと思いました」。などの感想がありました。